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2007年9月28日 (金)

ある男の悲劇

先日、山手線で


「おにぎりといえば(かもめ食堂日記を思って)
中学の時
「私、 口は小さいけれど中身はでかいの」
と言って持っていたおにぎりを丸ごと一個(結構でかい)
口に入るのを見せてくれた、J子ちゃんって
元気かしらー?」


なんていうことを考えながら
ボーっとしていたら

ある駅で乗ってきた、
4歳ぐらいの、金髪の外人の子(超可愛かった)が
ニコニコうれしそーに
私の向かい側の、空いているシートに
座ろうと向かっていたのが目に入った。


瞬間私は、「あ、違う・・・」と思った。


彼女が「空いている」と思った席は
その席に座ろうとした男が
網棚に荷物を置いている最中だったのだ。


何も気付かず男が、座った。

(僅差で彼女は座れなかった)


その直後、

「NOHHHHHHHHH!!!!!!」

この世の終わりか!ハルマゲドンか!
断末魔か?!
というほどの、叫び声が。

青い目を滂沱の涙で濡らし、
キャンディーキャンディーヘア
(分かる人しか分からない)の金髪を振り乱し、
両の拳を握り締めて、激しく抗議をし始めた。

私は英語がチンプンカンプンなので
ほぼ想像だけど、こんなことを言っていたよ。
たぶん。


金髪娘「その席は、私が座るはずだったのよ!!
    私が座るはずだったの!!
    それを奪ったのは、
    彼よ!!彼よ!!彼なのよ~~~!!」

この、「彼よ!!彼よ!!」と叫ぶたびに
男の鼻先に、マシンガンのように指を指す。

男は、もう目をぱちくりしていたよ。
(そりゃするよ。)

後から、乗ってきた母親に
猛烈に、抗議をしギャンギャン泣き出す娘。

(でもすごいんだよ、ギャンギャン泣いているのに
 指差す仕草は、絶対やめないの)

ようやく空気が読めて、男は席をゆずろうと
したんだけど、母親が、

「娘のワガママなんだから、譲らなくて結構です。
 どうぞ、お座りください。」
と言って(たぶん、そう言った)
娘を座らせないうえに激しく叱りだす。

そうなりゃ、もう金髪娘も負けじと泣くでしょ。
それを黙らそうと、母親が猛烈に怒るでしょ。
そのうち、
「母親に怒られることになったのも彼のせいよ~」
と(たぶん、たぶんそう言った)
また、男を指差すでしょ。

これが、何駅過ぎても続くんだよ。

男は、席を立つこともできず
いたたまれない様子だった。

可哀想に。



そう言えば、私も20代のとき
朝の地獄の激混み埼京線で
いつもの駅から乗ったら、

「あら空いている♪」

とすかさず座席に座ったの。

当時、会社の同僚男と一緒に通勤していて
私の前に立った同僚に

「すごいよー。座れちゃうんだよ。
 埼京線で座れちゃうんだよ。
 どんだけ、私の日頃の行いがいいってことだよね。」

と無邪気に笑って話しかけてんのに

同僚は、軽く無視。

私は、
(自分が座れなかったからって無視するとは
 小さいやつ)
と思っていたの。


終点で駅に降りて同僚が言うには、
座席に座ろうとした知らない男が
網棚に荷物を置いている最中に
いきなり座ったんだって。

そう、金髪娘と同じ。

しかし、私の場合は座ったのだ。
知らないで。
荷物を置いていた知らない男は
終点まで口をあんぐりしていたから
同僚は、他人の振りをしたんだって。


金髪娘は座れなかったが
私は、座った。


なんとなく勝利感あふれた気持ちで
山手線を降りやした。



はい、
どんと晴れ

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コメント

やっぱり電車に乗るときも
「来るもの 帰るが如し」
ってゆうおもてなしの心、忘れちゃだめね。(?)

にしても、出たね。電車シリーズ。
これってシリーズ化でしょ。

はい、ちりとてちんっと・・・。

投稿: まー☆ | 2007年10月 1日 (月) 21時38分

まー☆さま

連続テレビドラマ小説で綺麗にまとめていただき
ありがとうございます。流石ですね。

ちりとてちんと言えば、主人公が目指すのは落語家。
私は、その「上方落語」をついこの間初めて聞きましたよ。
超~楽しかった。
相撲界が騒がしい今、落語にハマろうかと検討中です。

(と言って電車シリーズ化構想がバレた今、あえてその話題に触れず)

投稿: LARK子 | 2007年10月 2日 (火) 19時01分

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